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CMや動画の企画ってどうやるの?②

  • takegonta77
  • 6月20日
  • 読了時間: 3分

当たり前のことですけど…


クリエーターさんが考えた企画を上司である部長に説明して、最終的に

社長決済をもらうのは宣伝部と言えども普通のサラリーマンの方々です。


ローンも背負っていることでしょう。出世のことだってあります。

そんな普通に真面目な方がですよ


「当社の商品をカバが背中に背負って突然空から飛んできます。面白いでしょう?」と上司に説明できると思いますか?

(会社名がCAVAであったりすれば話は別ですw)



そうなんです。



ただ面白いというだけでは企画は通りにくいのです。普通のおじさんが上司に真面目に説明してハンコがもらえる、というものであることが企画の最低条件なのです。


もちろんある種の関西系の商品であれば、笑えれば良い、ウケれば良いというものもあります。でもそんなクリエーターにとって幸福なクライアントさんはわずかです。


オリエン時には「インパクトのあるもの」というお題は当たり前のように出されます。

この場合のインパクトはただ面白いというものではなく〝理屈にインパクトがある〟ということになるのかもしれません。




CMのクライアントプレゼンの場には5案くらいの企画コンテが並びます。



その5案に絞られるまでには何人ものプランナーが集ってあーでもないこーでもないと頭をひねるので、その5案は50案くらいの中から選んだものと言っても言い過ぎではありません。もっとかもしれません。


そうしたプレゼンに残る案は「いや~○○さん(代理店名)よくここまで考えてくれました」とクライアントさんが膝を打つものであるものが望ましく、仮にプレゼンに負けたとしても〝爪あと〟を残すことができるのです。


つまり宣伝部の人が上の人に「こんなに良い企画が集まりました~」と上機嫌で報告できるようであればベストと言えるでしょう。自分たちの手柄でもありますし。



私が提出してきた企画案は、最終的にクライントに採用されなくとも代理店の方がプレゼンに持って行って相手が納得するレベル、つまり上司に説明できるものだったのではないかと思います。



だからあちこちから呼んでいただけたのではないかと。


企画会議においてプランナーが自分の企画を通そうとするときの圧はただならぬものがあり、相手の企画をまず蹴落とすというやり方の人もかなり多かったと記憶しています。

最初の企画会議で私がすべったのは、実はつまらなかったからではなく相手が多少たりとも警戒するだけの内容を持っていたのではないかと思います。なぜならば20数年後に会ったとあるCDがこの会議の席上にいたプランナーさんで、私のことを覚えていたからです。


話を企画案に戻します。


私が提出した企画の中には、どうせ通るわけはないけど、一応理屈が通っていて笑えるから持っていこう、という時もありました。そんな時は何案目かにしのばせておいて、その場の空気を和ませるという役目もあったはずです。


そういう〝捨て案〟というものも、何案の中に入れておく必要があるのです。

そのまま採用されてしまった例もあります。


前回、最初の年には1000案以上は考えたと書きましたが、私が無尽蔵のアイディアを持つ超人だったのかと言えばそうではありません。


ではどうやって企画をたてるのか――。


これを会得すると、CMに限らずPVであっても企画競合に勝つ可能性が一段階上がります。もっと言えば、プロポーズの時の自己紹介!にも使えます(笑)。


それは1970年代から伝わってきた企画立案術で、私は上司から教えてもらいました。

今はどうか知りませんが、大手広告代理店、制作会社では現在もやってるはずです。


実際、ここ数年私のような年寄が出した企画が競合に勝つことも普通にあったので、たぶん今も有効な方法なのだと思います。




では続きはまた次回。

 
 
 

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